この光溢れる場所に子どもたちがいるー

瓜生敏彦、ビクター・タガロ監督作品

出演:パヤタスの子どもたち

プロデューサー:井上和子
統括プロデューサー:山口千恵子
撮影・編集:ビクター・タガロ
録音:セサール・ウサーナ
音楽:ダイワ・デ・レオン

2022 / フィリピン / カラー / ビスタ / DCP / 93分  
英題 : YIELD Final Version

配給 : アウトサイド
©︎ 2022 TAKION.INC

4月29日(土・祝)〜
新宿K’s cinemaにてロードショー、全国順次公開

INTRODUCTION

子どもが働く
子どもたちが働く

フィリピンに暮らす最貧困エリアの子どもたち。
その過酷な不法労働を、声高らかに告発するのではなく、
ストイックな映像で映されたドキュメンタリー映画の傑作!

第2のスモーキーマウンテンと呼ばれるゴミ集積所のパヤタス地区。8年以上の歳月をかけて撮影された本作は、急斜面の岩山でハンマーを振りかざして岩を砕く少年の姿から始まり、ダイオキシンの影響で水頭症になった少年と少女、過酷な荷物運びで背骨が曲がってしまう少年など、子どもたちの生活に密着して様々なエピソードが静かに祈るように展開していく。

原題の「YIELD」は、
生産や収率、利益などを意味する。

監督デビューとなる瓜生敏彦は、知る人ぞ知るフィリピン在住40 年の撮影監督。実家が三里塚闘争の拠点となったことから小川プロに所属してドキュメンタリー映画を学ぶ。
最貧困地域のパヤタスとスモージーマウンテンで、四ノ宮浩監督の3部作『忘れられた子供たち/ スカベンジャー』、『神の子』、『バズーラ』の撮影に参加。
その撮影の際に、スラム街の子どもたちに何が欲しいか?と聞くと「勉強をしたい」との答えから2001年に自費で無償の学校を設立。現在はNPO法人クリエイティブ・イメージ・ファウンデーション ( Creative Image Foundation ) として活動中。現在まで約5.000人以上の子どもたちが卒業している。
本作は瓜生敏彦が見つめ続けた子どもたちの世界の集大成であり、新たな第一歩となる。

監督プロフィール

瓜生敏彦

1958年千葉県三里塚生まれ。映画専門学校を中退後、実家が小川伸介監督や田村正毅カメラマンが寝泊まりする三里塚闘争の拠点となったことから小川プロに所属。リアルな政治的な闘争と家族関係の中、ドキュメンタリー映画を学ぶ。
その後は小林正樹監督の「東京裁判」での撮影助手を経て、撮影監督として多数の映画・TVを担当。
次第に生活の拠点をマニラに移して世界をベースに撮影活動を行っていく。
1995年に世界的な批判が巻き起こった巨大なゴミ集積所スモーキーマウンテンで、NHKドキュメンタリー「フィリピン、スモーキーマウンテンが消える日」の撮影中、地元警察から銃撃を受けて瀕死の重症を負うも奇跡的に生還。
回復後は再びフィリピンに戻り、最貧困地域のパヤタスとスモージーマウンテンで、四ノ宮浩監督の3部作『忘れられた子供たち/ スカベンジャー』(1995年)、『神の子』(2001年)、『バズーラ』(2009年)の撮影に参加。
その撮影の際に、スラム街の子どもたちに何が欲しいか?と聞くと「勉強をしたい」と答えが返ってきたという。2001年にその地域の子ども達が他の子ども達が恥ずかしい思いをすることなく、また働く合間にも勉強ができるよう、パヤタスとスモーキーマウンテンに無料の学校を自費で無償の学校を設立。

現在はNPO法人クリエイティブ・イメージ・ファウンデーション ( Creative Image Foundation ) として活動中。現在まで約5.000人以上の子どもたちが卒業している。
そして本作『子どもの瞳をみつめて』が監督デビューとなり、瓜生敏彦が見つめ続けた子どもたちの世界の集大成であり、新たな第一歩となる。


主な映画撮影作品に黒沢清監督の『神田川淫乱戦争』(1983年)、『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(1985年)、『危ない話 第2話・奴らが今夜もやってくる』(1989年) や、『ゴンドラ』(1987年 監督:伊藤智生) など。

 
2014年には、マカティ市にTIU Theater(瓜生劇場)を建設。現在まで、劇場では定期的に子ども達に歌やダンス、楽器等のワークショップを行っている。その一つの成果として、2015年、瓜生が指揮を取って瓜生劇場にて発表された、パヤタス・スモーキーマウンテンの子ども達によるラップミュージカル「BAKATA」は、フィリピンの舞台芸術の賞、Aliw Award(アリゥアワード)にて、 子ども部門の最優秀ミュージカル賞を受賞。また、2016年、歌やダンスが上達した子ども達が自分で仕事が取れるよう、Tosh Entertainmentを設立。芸能界へ道が開けるようサポートしている。

ビクター・タガロ監督

瓜生敏彦の右腕として演出・撮影・編集に携わり、本作で監督デビューを果たす。
瓜生が主宰する制作会社TAKIONに所属し活躍中。
(本人の希望により生年月日は非公開)

監督の言葉

日本での公開をとてもうれしく思っています。
現在は芸術学校などの準備とコロナ後の経営再建で忙しくなりました。
また新作「ノーラ」のエンディング撮影も大詰めを向かえております。
とにかくドキュメンタリー映画、劇映画の先入観を無くして鑑賞して頂きたいです。
―――瓜生敏彦

上映情報

東京

2023年4月29日(土・祝)〜

大阪

近日公開

愛知

Trailer